特集 アイソザイム検査
II.各論
21 イソクエン酸脱水素酵素
飯島 克巳
1
Katsumi IIJIMA
1
1順天大堂大学医学部消化器内科
pp.1356-1361
発行日 1988年10月30日
Published Date 1988/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542913807
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イソクエン酸脱水素酵素(NADP+)はIDH(NADP+)またはICD(NADP+)と略称され,溶血あるいは溶血性疾患を除けば,血清IDH(NADP+)活性上昇の大部分は肝疾患に由来し,急性肝疾患では血清グルタミン酸オキザロ酢酸トランスアミナーゼ(GOT)あるいは血清ビリルビンに先だって血清中に増量することから,肝機能検査の一つとして広く利用されている1,2).IDH(NADP+)アイソザイムはMarkertら3),Tsao4)によって報告されたが,その後の研究は内外においてきわめて少ない.
本稿ではIDH(NADP+)の分画法,検出法,また分画したIDH(NADP+)の物理化学的性状について述べ,さらにテトラゾリウム法によるIDH(NADP+)アイソザイムパターンに及ぼす金属イオンの影響についても述べる.
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