生物電気化学分析法・6
酵素センサおよびその他のバイオセンサと臨床検査
戸谷 誠之
1
Masayuki TOTANI
1
1京都大学医学部臨床検査医学教室
pp.678-682
発行日 1988年6月15日
Published Date 1988/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542913672
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バイオ識別機能を持つバイオセンサは体液中生体成分濃度の定量分析に適したデバイスである.本稿では生物電気化学分析と臨床検査についての解説として企画された最終回として,前号までに述べられたトランスデューサ側からのセンサ技術に呼応して,生物信号との接点にあるディテクターからみたセンサ技術を中心として解説する,すなわち,①センサを構築する上でバイオ素子の選択と設計,②最終信号の種類,③検知計測系の選択といった異なった点に立った問題解決は不可欠な要素である.これらの各点の,特に①に力点を置き,具体的な例を示しながら解説をする.最後にバイオセンサ使用の現状と将来への展望についても触れ,今後のセンサ開発研究が,医用センサとして高度に利用されるためには,さらに高度な多機能化(例えば人工感覚器のような)を備える必要を述べる.
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