今月の主題 免疫血液学検査法の進歩
巻頭言
免疫血液学の臨床検査
池田 康夫
1
Yasuo IKEDA
1
1慶応義塾大学病院輸血センター
pp.601
発行日 1988年6月15日
Published Date 1988/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542913660
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免疫血液学の代名詞のようなDr.Coombsが抗グロブリン試験を考案したのは,1945年であり,彼が僅か24歳の時である.以後,クームス試験の名のもと,現在に至るまで,免疫血液学の主役の座に君臨している.2年ほど前,彼が来日した折,話をする機会に恵まれたが,いまだ現役として,研究を続けられていることをうかがい,免疫血液学は古いようで新しい学問であるとの認識を新たにした.
しかし,免疫血液学は,今,大きな転換を遂げようとしている.
数多くの免疫学的手法が,最近使用できるようになった.Western blotting,flow cytometryなどは研究面のみならず,臨床検査の場でもおおいに活用されている.モノクローナル抗体も今や臨床検査医学の分野で不可欠のものになってきている.
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