Japanese
English
研究
酵素抗体間接法染色用キットの組織・細胞診への応用
Application of the Indirect Immunoperoxidase Staining Kit (Superstain Cyto) to Histological and Cytological Materials
椎名 義雄
1
,
飯島 淳子
1
,
稲庭 義巳
2
,
石井 喜雄
3
,
中澤 久美子
3
,
川生 明
4
Yoshio SHIINA
1
,
Junko IIJIMA
1
,
Yoshimi INANIWA
2
,
Yoshio ISHII
3
,
Kumiko NAKAZAWA
3
,
Akira KAWAOI
4
1杏林大学保健学部細胞診断学教室
2日本大学医学部付属板橋病院病理
3山梨医科大学中検病理
4山梨医科大学第二病理学教室
1Department of Cytology, Kyorin Univ. School of Health Sciences
2Pathology Laboratory, Nihon Univ. Hospital
3Pathology Laboratory, Yamanashi Medical College Hospital
4Department of Pathology, Yamanashi Medical College
pp.1505-1508
発行日 1987年11月15日
Published Date 1987/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542913514
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はじめに
免疫組織化学,とりわけ酵素抗体法は,その優れた感度,特異性に加え,形態観察も可能なことから,組織・細胞診の広範な目的に応用され,最近では染色用キットも多種類が市販されている.それらの多くは,感度増強法であるPAP法またはABC法を採用しているが,一部のものを除いては間接法で十分目的の染色性が得られるのも事実である.間接法は,標識抗体の細胞内浸透性,また,染色操作が1ステップ少なく操作が容易などの利点があり,特に臨床診断用キットに適した方法である.さらに,標識抗体にF (ab)を使用することにより,電顕酵素抗体法への応用はもとより,細胞診標本においてもバックグラウンドの染色性低下が期待される.
そこで今回は,そのような条件にかなう酵素抗体間接法による染色用キットを試用する機会を得たので,その成績を報告する.
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