シリーズ・超音波診断・10
腎臓
北原 聡史
1
,
岡 薫
2
,
竹原 靖明
3
Satoshi KITAHARA
1
,
Kaoru OKA
2
,
Yasuaki TAKEHARA
3
1東京医科歯科大学医学部泌尿器科
2関東中央病院泌尿器科
3関東中央病院画像診断科
pp.1119-1122
発行日 1986年10月15日
Published Date 1986/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542913094
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1.走査法
腎の超音波検査体位には仰臥位,腹臥位がともに用いられるが,最近では腎を肝,胆,膵などとともに腹部スクリーニングの一つとして検査することが多く,前者が一般的になっている.しかし,腎穿刺術などに際しては後者で行われる.仰臥位における走査は,左右肋間または第12肋骨下縁,右肋骨弓下などから行うが,腎の長軸方向,短軸方向ともに観察することがたいせつである.しかし,体型や腸内ガスなどのために描出が不十分なときは側臥位や腹臥位での背面走査をあわせて行っている.
検査時は被検者は両腕を頭側へ挙上し,深呼吸を行う.適当な位置で呼吸を一時停止してもらい,探触子を動かしながら腎全体を十分観察することが必要である.
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