今月の主題 消化と吸収
技術解説
膵液検査法
松野 正紀
1
,
宮川 菊雄
1
,
久野 弘武
1
,
佐藤 寿雄
1
Masanori MATSUNO
1
,
Kikuo MIYAGAWA
1
,
Hirotake HISANO
1
,
Hisao SATOH
1
1東北大学医学部第1外科学教室
pp.469-476
発行日 1986年5月15日
Published Date 1986/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542912949
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膵液検査法は,従来より膵外分泌機能検査法として一般的である十二指腸へ挿管して膵液,胆汁を含む十二指腸液を採取するパンクレオザイミン-セクレチン試験(P-S試験)に代表され,これが慢性膵炎の診断基準にも採用されている.しかし,最近ではERCP,腹部超音波検査,CTなどの画像診断の普及に伴いその診断学的位置も変化してきている.さらに,試薬の入手などの問題もありP-S試験も再検討の時期にきており,膵液測定検討小委員会報告1)が出された.本稿では従来より施行してきたP-S試験について概説するとともに,前述の小委員会報告による標準法について説明を加えた.さらに,純枠膵液採取法およびその意義,膵液細胞診などについて記述する.
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