Japanese
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研究
市販簡易同定キットによる嫌気性菌同定の評価
Evaluation of Commercial Multitest Systems (kits) for Identification of Anaerobic Bacteria
奥田 新一郎
1
,
斎藤 篤
1
,
宮原 正
1
,
渡辺 邦友
2
,
上野 一恵
2
Shinichiro OKUDA
1
,
Atsushi SAITO
1
,
Tadashi MIYAHARA
1
,
Kunitomo WATANABE
2
,
Kazue UENO
2
1東京慈恵会医科大学第2内科
2岐阜大学医学部附属嫌気性菌実験施設
1The Second Dept. of Internal Medicine, Jikei Univ. School of Medicine
2Institute of Anaerobic Bacteriology, Gifu School of Medicine
pp.1091-1097
発行日 1985年9月15日
Published Date 1985/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542912674
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はじめに
嫌気性菌は単独あるいはほかの嫌気性菌または好気性菌とともに,人の各部位の感染症の材料から頻繁に検出され,その多くが感染症の原因菌として臨床上重要な役割を有していることが知られてきた1).ところが一般臨床検査室において,嫌気性菌の迅速かつ正確な同定は困難な場合が多く,そのため適切な化学療法剤の選択に困難をきたすことが多いのが現状である.嫌気性菌の同定には,大部分の施設では市販の簡易同定キットを用いているが,これらについての評価は,わが国ではほとんどなされていない.
そこで著者らは,現在もっとも繁用されている糖分解能を主な指標とする嫌気性菌用の簡易同定キットについて,参考菌株を用いてその成績を評価したので報告する.
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