学会印象記 第58回日本産業衛生学会
VDT関連の発表の多さは時代の反映
海津 嘉蔵
1
,
鈴木 秀郎
2
1産業医科大学衛生学教室
2産業医科大学第1内科学教室
pp.824
発行日 1985年7月15日
Published Date 1985/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542912622
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第58回日本産業衛学会および第38回日本産業医協議会(企画運営委員長土屋健三郎産業医科大学学長)は,1985年3月27日から30日の4日間にわたり,産業医科大学ラマツィーニホールと九州厚生年金会館(北九州市)などで開催された.この中で,特別企画として二つのシンポジウム(その1:産業保健担当教育をめぐって,その2:労働衛生管理におけるこれからの課題:環境管理をめぐって),特別研修会(健康づくり,体力づくり),特別セッション(医師会産業医活動の現況と問題点)のほか,317題の一般演題が10会場に分かれ,1,286名の参加の下に行われた.
一般演題の内容は,健康管理44題,労働生理・疲労31題,VDT 18題,頸肩腕障害3題,腰痛7題,精神衛生9題,騒音5題,振動28題,粉塵・塵肺34題,有機溶剤39題,有害有機物28題,有害ガス9題,変異原・発癌8題,鉛20題,水銀8題,カドミウム7題,その他の金属15題,その他4題である.一般演題の中で,VDT関連の発表が18題と多いのが目だち,また,会場も多数の人が集まり,関心の高さが注目された.今後も,VDTに関する演題が増加するものと思われる.
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