資料
第3回ELT-8コントロールサーベイ成績
山田 輝雄
1
,
ELT−8精度管理委員会
1三井記念病院
pp.1219-1223
発行日 1984年10月15日
Published Date 1984/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542912333
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
臨床検査精度管理方法の一つであるコントロールサーベイは,各施設間におけるバラツキの程度や機種間差,あるいは自施設がどのような立場にあるかを知るうえできわめて有効である.コントロールサーベイには通常市販管理物質が用いられるのが一般的であるが,血球計数器の場合,市販管理血球の特性によって装置の精度とは無関係に測定値に差が出る場合が多い.このため多機種が参加する大規模サーベイでは,そのデータ解析上思わぬ誤解をまねく場合もある.その点,単一機種間で実施した場合,一長一短はあるものの適切な試料の選択により統一的なデータ比較ができ,誤差要因の解析もより容易にでき,対策も取りやすい.
多項目型自動血球計ELT-8の使用施設間で実施しているコントロールサーベイは,単一機種間のサーベイとして管理血球の他に新鮮血を試料に加え,1981年8月に第一回1),1982年2月に第2回2)を実施した.これは季節条件のもっとも良くない夏と冬に行って,季節的影響をみたものであるが,実施時期による差はまったく認められなかった2).そこで今回は実施時期を5月に定め,第3回サーベイを行ったので,過去2回のデータ比較なども若干加え,成績を報告する.
Copyright © 1984, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.