Japanese
English
研究
エンザイムイムノアッセイ法によるポリマー化ヒトアルブミン結合性HBs抗原の測定
Determination of HBsAg binding to polymerized human serum albumin by ELISA
高木 道子
1
,
田中 繁和
1
,
泉 正樹
2
,
武田 和久
2
Michiko TAKAGI
1
,
Shigekazu TANAKA
1
,
Masaki IZUMI
2
,
Kazuhisa TAKETA
2
1高松市民病院検査科
2香川大学保健管理センター
1Division of Clinical Laboratory, Takamatsu City Hospital
2Health Research Center, Kagawa Univ
pp.1215-1218
発行日 1984年10月15日
Published Date 1984/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542912332
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
B型肝炎においてB型肝炎ウイルス(HBV)と肝炎との関係が明らかにされて以来,HBVの持続感染が問題となっている.今までHBVの感染性の有無はHBe抗原・抗体系の測定,DNAポリメラーゼ活性の測定,あるいは直接HBV-DNAの証明によっていたが,HBs抗原のポリマー化アルブミン・レセプター1)の測定も重要と考えられる.最近,その測定方法が種々考案され,Pontissoら2)の赤血球凝集反応によるもの,Machidaら3)のマイクロタイタープレートを用いたラジオイムノアッセイ(RIA)によるものなどがある.溝上ら4)および辻ら5)は酵素標識抗体法(EIA)を用いて,HBs抗原上に存在するポリマー化ヒトアルブミン(poly-HSA)レセプターを特異的に測定する方法を報告している.辻らの方法は簡便であるが,HBs抗体を固相に用いているので測定されたpoly-HSAがHBs抗原量に依存する結果を与える可能性がある6).今回われわれは,マイクロタイタープレートを用い,poly-HSAを固相化したEIA法によるHBs抗原上のpoly-HSA結合能の測定系を開発し,症例における経時的変化をも併せて検討したので報告する.
Copyright © 1984, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.