今月の主題 副腎
総説
副腎におけるホルモンの生合成と代謝
下山 晶士
1
,
清水 久太郎
2
Shoushi SHIMOYAMA
1
,
Kyutarou SHIMIZU
2
1鳥取大学・第一内科
2鳥取大学医学部,ステロイド医学研究施設,生化学部門
pp.521-530
発行日 1984年5月15日
Published Date 1984/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542912190
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はじめに
副腎の皮質と髄質はまったく別々の機能を営んでおり,皮質はステロイドホルモンを合成,分泌し,その機能は主として下垂体前葉からのホルモン(ACTH)に支配されている.
一方,髄質細胞はまったく異なった物質であるカテコールアミン(エピネフリン,ノルエピネフリンおよびドーパミン)を合成,貯蔵し,交感神経線維の刺激に対応して分泌する.最近になり,髄質のクロム親和細胞からモルヒネ様ペプチド(オピオイドペプチドペプチド)が合成,分泌されていて,髄質クロム親和細胞はペプチド/アミン分泌細胞で,しかも,その機能は下垂体—副腎皮質系を介して調節されているように考えられるようになった1,2).
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