資料
α2-プラスミン・インヒビター測定用改良キットの検討
浅井 正樹
1
,
遠藤 武
1
,
佐藤 久美子
1
,
児玉 隆成
1
,
中島 正三
2
,
中野 茂
2
,
高木 明
3
,
浅井 紀一
1
1名古屋大学医学部附属病院検査部
2名古屋第一赤十字病院検査部
3名古屋大学医療技術短期大学部衛生技術学科
pp.933-937
発行日 1983年8月15日
Published Date 1983/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542911950
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はじめに
1958年,Normanら1)により唱えられた即時反応型抗プラスミン(immediate antiplasmin)は,その後,Mullertz2),Collen3),青木ら4)によりα2-プラスミン・インヒビター(α2-plasmin inhibitor:α2-PI)として同定され,先天性α2-PI欠乏血症の発見5,6)により確定的となった.
他方,測定には,線維素やカゼイン溶解による方法や免疫学的な方法が行われているが,煩雑であったり,時間を要するなどの欠点がある.しかし,プラスミンに特異性の高い発色性ペプチド基質(S−2251)の合成,開発7)は,その迅速な測定を容易に実施しうるところから,しだいに研究室や検査室に利用されるに至った8〜12).この方法は多くの優れた特長を持つが,血漿中のα2-マクログロブリン(α2-M)やその他のインヒビターが測定値に影響を及ぼすことが知られている13).
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