今月の主題 栄養
カラーグラフ
栄養障害性貧血
宮崎 保
1
1北海道大学医学部第3内科
pp.4-6
発行日 1982年1月15日
Published Date 1982/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542911457
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栄養障害性貧血として日常の臨床でよく遭遇するものは鉄欠乏性貧血と巨赤芽球性貧血である.前者は赤血球産生に必要素材としての鉄欠乏により低色素性小球性,後者はビタミンB12あるいは葉酸欠乏によりピリミジン合成障害を起こし,これがDNA合成障害に至り細胞の分裂異常,巨大化を起こすので大球性貧血,汎血球減少を示す.いずれも末稍血液,骨髄血液の塗抹標本をよく鏡検することが重要なので,これを中心にし,さらに鉄代謝,無効造血の反映としての血清LDH異常高値とアイソザイムの特微について解説する.
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