負荷機能検査・23
ガストリン誘発試験—セクレチン負荷試験を中心に
木本 邦彦
1
,
藤本 荘太郎
2
,
山口 勝通
3
1大阪鉄道病院消化器内科
2京都第二日赤内科
3京都府立医科大学公衆衛生学教室
pp.1493-1501
発行日 1981年11月15日
Published Date 1981/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542911416
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
診断的意義を重視するガストリン誘発試験の主流を成すものは世界的にみてセクレチン負荷試験であり,次いで,Ca負荷試験やグルカゴン負荷試験などである.この試験はほとんどの場合,著明な高ガストリン血症を呈するガストリノーマの検索のために用いられると言っても過言ではない.そこで,ここでは高ガストリン血症に対するセクレチン負荷試験を中心に述べる.
ガストリンは1968年McGuiganや1970年Yalowらによるラジオイムノアッセイ(RIA)の応用により,微量な血清ガストリン濃度の測定が可能となり,高ガスリン血症を呈するZollinger-Ellison症候群(Z-E症候群)や悪性貧血の診断に欠かすことのできない検査の一つとなってきた.しかし,ガストリノーマを有しながら高ガストリン血症を呈しないZ-E症候群が時にみられ,そこにセクレチン負荷試験の意義が生じる.
Copyright © 1981, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.