アイソエンザイム・10
ロイシンアミノペプチダーゼ
菅野 剛史
1
1浜松医科大学検査部
pp.1156-1160
発行日 1981年10月15日
Published Date 1981/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542911364
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アミノペプチダーゼの活性の測定には,古くから多種の化合物が基質として用いられ,それぞれ名称が付せられている.血清のアミノペプチダーゼも全く同様の傾向が強く,大部分がLロイシルXという化合物を基質とすることからロイシンアミノペプチダーゼ(LAP)と総称され,臨床的な評価の対象とされてきた.
この血清中のアミノペプチダーゼ活性の変動を臨床的に初めて評価したのは,Lロイシルグリシンを基質とした方法で測定したFleisher1)であると思われる.しかし,方法的には日常分析に応用することは困難な方法であると考えられ,以後はSeligmanら2)によって開発されたナフトール誘導体が,日常分析への応用のうえからも容易であり,かつ組織化学的にも基質として用いられることから,LAPの基質として用いられ,臨床評価がなされていくことになる.
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