新しいキットの紹介
アガーゲルフィルム電気泳動法によるヘモグロビンAI測定法の検討
飯島 耕子
1
,
橋本 寿美子
1
,
関口 光夫
1
,
岩田 進
1
,
熊坂 一成
2
,
河野 均也
2
,
土屋 俊夫
2
,
村上 哲雄
3
,
長谷 克
3
1日本大学板橋病院臨床検査科
2日本大学板橋病院臨床病理科
3日本大学板橋病院第3内科
pp.573-576
発行日 1981年5月15日
Published Date 1981/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542911241
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はじめに
ヘモグロビンAI(HbAI)は,HbAのβ鎖のN末端バリンに糖が結合したものを指している1).近年,HbAIはコントロール不良の糖尿病患者で増加し,retro-spectiveに血糖コントロール状態が把握できる指標として期待を集めている2〜7).現在我が国では,いわゆるミニカラムを用いたHb AI測定キットが広く日常臨床に応用されている4,5).しかしミニカラム法は温度の影響を大きく受けるため,測定時に厳密な温度調整を行わなければならず,この点が臨床検査として非常に大きな障害となっている4,5).今回,我々が検討する機会を得たアガーゲルフィルム電気泳動法によるHb AI測定キット(コーニング)は,この問題点を解決した優れた臨床検査法と思われるので,本法について若干の検討を加えた結果を報告する.
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