Japanese
English
研究
MalloryのPTAH染色法改良法の適用
Application of Improved Mallory's PTAH Staining Method
長屋 清三
1
,
若林 隆
1
Seizo NAGAYA
1
,
Takashi WAKABAYASHI
1
1名古屋市立大学病理学教室第二講座
1Dept. of Pathology, Nagoya City Univ. Medical School
pp.569-572
発行日 1981年5月15日
Published Date 1981/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542911240
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
Malloryのリンタングステン酸ヘマトキシリン(PTAH)染色法は,心・骨格筋の横紋,グリア線維.フィブリンの染出などその応用範囲は極めて広い.そしてこのような種々異なった目的に応じて染色法を変えることが行われている.例えば結合織及び神経組織に本法を用いる場合,後者には過マンガン酸カリウムによる切片の前処理が必要とされ,染色時間も前者90分,後者24時間とされる1).また固定についても,神経組織には水銀による前処理(媒染)を用いる方法も行われている2).しかし,目的物により染色工程を種々変えることは実際上煩雑であり.前記水銀使用は廃液処理の問題も伴う.
私どもは,先にDICのフィブリン微小血栓の検出を困難にする赤血球の共染防止を目的とする本法の改良法を報告したが3),今回この改良法を種々の材料に応用し良好な結果を得たので報告する.同時に,本法の染色結果を作用する因子として染色法のうえからは染色液の調製法.熟成期間.材料については,ホルマリン固定時間などについて詳細な検討を行ったので併せて報告する.
Copyright © 1981, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.