新しいキットの紹介
サンドイッチRIA法を用いた乾燥血液濾紙中TSHの測定
水田 仁士
1
,
川島 実
2
,
市原 清志
1
,
宮井 潔
1
1大阪大学病院中央臨床検査部
2大阪血清微生物研究所
pp.217-220
発行日 1981年2月15日
Published Date 1981/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542911166
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はじめに
先天性甲状腺機能低下症(クレチン症)は非可逆的な知能低下をまねく疾患であるとされていたが,新生児期のマススクリーニングにより早期発見早期治療を行えば,これを防ぐことができる1).その一つとして乾燥血液濾紙中TSHをRIAで測定するクレチン症マススクリーニングは,宮井2),入江ら3)によって開発され,本邦では1975年以来,大阪・東京地区でその成果を上げている4〜6).また1980年春から,厚生省の指導により全国的に行政実施されつつある7).そこで乾燥血液濾紙中TSHの測定法として,幾つかの方法が開発されつつあるが,今回Corning製の乾燥血液濾紙中TSH測定用RIAキットを使用する機会を得,その基礎的検討を行ったので報告する.
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