新しいキットの紹介
新しい血液凝固検査,ヘパプラスチンテストの検討
青木 紀生
1
,
青木 英二
1
,
伊藤 八千代
1
1社会保険中京病院臨床病理
pp.949-952
発行日 1976年9月15日
Published Date 1976/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542909485
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はじめに
クマリン系抗凝血薬投与時に活性低下を示す血液凝固第II,VII,IX,X因子の総合活性をコントロールする目的で考案されたトロンボテストは,低凝固能において良好な成績が得られるように調節されており,また抗凝血薬服用者のトロンボテスト値は,第II,VII,X因子活性が同程度に低下している肝障害患者の値よりも強い活性低下を示すことが注目され,抗凝血薬服用者の血漿中には阻止物質(PIVKA, Protein induced by VitaminK absence or antagonists)が存在することが明らかにされた1).
このことからOwren2)はトロンボテストの長所を生かし,阻止物質の影響を受けることなく,正常および異常凝固能を鋭敏,かつ正確に測定できるヘパプラスチンテスト(Hepaplastin test, Nyegaard社製,エーザイ発売)を考案した.
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