研究
血球酸ホスファターゼ染色の改良法について
榊 尚男
1
,
松田 百合子
1
,
小林 詳子
1
,
柴田 昭
2
1秋田大病院中検
2秋田大第3内科
pp.182-185
発行日 1976年2月15日
Published Date 1976/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542909280
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緒言
酸ホスファターゼ(以下SPと略す)は,細胞質のlysosomeに含まれる非特異的phosphamonoesteraseで,酸性域(最適pH 5.2)においてo-リン酸モノエステルを加水分解する反応を触媒する代表的な加水分解酵素である.
血球中の本酵素の細胞化学的証明法には,大別して,Gomori1)による金属塩法すなわち,β-glycerophospha-teより酵素によって遊離するリン酸イオンを金属イオンによって置換呈色させる方法と,Seligman2)らによるアゾ色素法,すなわち,naphtholphosphateから加水分解によって遊離するナフトールをジァゾニウム塩と反応させて呈色検出する方法の2法があるが,今日,光学的証明法では一般に特異性,染色穎粒の鮮明さ,再現性,手技の簡便さなどに優れるアゾ色素法が多く用いられている.
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