特集 日常臨床検査法
Ⅰ.スクリーニング検査と精密検査
2.血液—スクリーニング検査と精密検査
新谷 和夫
1
1関東逓信病院臨床検査科
pp.1386-1389
発行日 1974年12月25日
Published Date 1974/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542908784
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スクリーニング検査は操作が簡単で得られる情報が広範なものとか,不特定疾患,すなわち健康状態の異常の有無を対象とする検査であるというように定義され,精密検査とは別個のもののように考えられやすい.しかし,これは検査法自体の問題というより,検査項目を選定する側からの問題というのが正しく,同一検査が,ある場合スクリーニングの目的で実施され,他の場合,精密検査の目的で実施されているという事例をみれば明らかである.なおスクリーニングを目的とする場合でも,たとえば人間ドックで実施する項目のように不特定疾患を対象とした広義のものと,特定疾患,たとえば肝疾患を対象とした狭義のものが区別されている.
本文では広義のスクリーニングとしての血液学的検査を取り上げ,次いで血液疾患,出血性素因を対象とした精密検査について記すこととする.
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