新しい機器の紹介
Hospital Automationの一環としてのJCA−10Kの使用について
舟谷 文男
1
,
溝口 香代子
1
,
菅野 剛史
1
,
入 久己
2
1慶大中検臨床化学
2慶大中検部
pp.659-664
発行日 1974年6月15日
Published Date 1974/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542908573
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はじめに
中央検査部の医療における目的は,客観性の高い検査情報の診療側への提供にあるといえる.しかしながら近年の検査数の増加はこの目的を希薄にし,いたずらに医師や検査技師を混乱に陥れる結果となってきた.そこで大量検体の迅速処理という要求を満たすために,自動分析機の導入が試みられるようになり,ここ2,3年のうちに30チャンネルの分析,酵素活性を初速度解析する装置などが急速な進歩で開発されるに至っている1,2).
一般に検査室では複数台のオートアナライザーなどを使用した初歩的な自動化により迅速処理は可能となったものの,検査精度を維持するだけのために多大な保守点検の時間を費やすようなものであって,さらに的確なデータ管理を行うために余剰時間を作りだすのが反面の課題となっている.この時続いて要求されるのが検査室を病院総合システムの一環として設計されたシステムに合致する分析機であろう.
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