Senior Course 血清
β1C-グロブリンとβ1E-グロブリン
稲井 真弥
1
1大阪府立成人病センター免疫血清検査科
pp.1587
発行日 1972年12月15日
Published Date 1972/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542907897
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補体第3成分(C3)と補体第4成分(C4)をそれぞれその溶血活性を目標として精製し,これらを免疫電気泳動するといずれもβ1-グロブリンの領域に単一な沈降線を作る.C3によって作られる沈降線をβ1C-グロブリン(β1Cと略す)沈降線,C4によって作られるものをβ1E-グロブリン(β1Eと略す)沈降線と呼ぶ.そしてC3,C4はそれぞれβ1C,β1Eと一致すると考えられている.最近では,β1C,β1Eは市販のsingle radial im-munodiffusion法によるプレートによって容易に定量することができるようになった.ここではC3,C4の溶血活性とβ1C,β1Eのタンパク量との関係,血清中のこれらタンパクの正常値について述べる.
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