特集 輸血業務と臨床検査
受血者血液の特殊検査
3.凝血因子の障害とその対策
藤巻 道男
1
1東京医大・臨床病理
pp.1270-1275
発行日 1972年11月1日
Published Date 1972/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542907822
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凝血因子の障害とその対策を得るためには,止血機構に関する検査が必要であり,特に手術前における患者の出血性素因の検索はもとより,術中術後を通じての出血に対する止血の管理を行なううえにも,また出血性素因に対する欠乏因子の補充療法を行なうためにも血液凝固検査は必要なものである.
止血機構は,(1)血管機能,(2)血小板機能,(3)血液凝固機能,の調和した複合作用によって止血が行なわれる.これらの止血機構のいずれか,または組み合わさったものの障害によって出血傾向は起因するものである.
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