ME機器の安全対策・1【新連載】
なぜ安全対策が必要か—危険がいっぱいの検査環境
長尾 透
1
1社会保険中央総合病院
pp.50-54
発行日 1972年1月15日
Published Date 1972/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542907485
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最近のME機器,一般の医療器械の普及はめざましいものがある.しかも,その種類,構造は急速な医療の進歩につれて,ますます多彩となり,使用者はときに機器にふりまわされるのが現実の姿ではなかろうか.わが国では,さらにこれに加えて旧式な建物,古い電気施設の環境での,新しい機器と使い古された機器とめ併用などが多くの問題をかかえたまま,しかも高度な医療技術を行なうという目的意識が先行して,とかく安全対策はおろそかにされているのが現状である.
ME学会の専門別研究会であるME機器安全対策研究会は,ME機器安全基準委員会に引きつづいて,ME機器を使用する側からの安全対策やその環境についての研究討論を1970年4月から行なっているが,その議事録から実際に必要な安全対策の注意や知識をできるだけくだいて,本誌に1年間連載したい.そしてこの記事が安全対策に対する関心を呼び起こし,とかく患者不在に陥りがちな日常の診断や治療の安全対策に,お役にたてば幸いである.
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