研究
セルロゲル膜による血清LDHアイソザイム測定キットの検討
西村 辰志
1
,
新原 恵美子
1
,
尾辻 省悟
2
1林臨床微研所
2鹿児島大付属病院中検
pp.807-811
発行日 1971年8月15日
Published Date 1971/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542907283
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はじめに
血清乳酸脱水素酵素(LDH)は電気泳動によって5つのアイソザイムに分画され,そのパターンに診断的価値がある.電気泳動の支持体としてカンテンゲル,セルロースアセテート膜,ポリアクリルアミドゲル,濾紙などがあげられるが,われわれはセルロースアセテート膜を支持体とするNitro-blue tetrazolium-Formazan発色法に基づく1)市販LDHアイソザイム測定キット*1)を用いて,臨床検査面での有用性を中心に検討を行なったので報告する.
また,従来正常域血清のアイソザイム測定は困難であり,濃縮法をはじめとして,その解決法が望まれている2).われわれは血清を濃縮し分画を行なったので,その濃縮の効果および正常値についてもあわせ報告する.なお,カンテンゲルを支持体とする市販LDHアイソザイム測定キット*2)(以下カンテン板法という)との比較検討もあわせ行なった.
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