研究
手術室内無菌化に及ぼすKathabarの効果と落下細菌の性状について
山 博
1
,
本多 光弥
1
,
竹田 美文
2
1大阪回生病院中検
2阪大微生物病研究所
pp.708-710
発行日 1970年7月15日
Published Date 1970/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542906851
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緒論
手術後感染を防ぐ目的から,外科手術室における空気の無菌化は,手術室の第1条件である1).大阪回生病院は,昭和41年12月新築開院にあたって,外科手術室にkathabarを設置した.
kathabarという名称は,keeps air, temperature,humidity and bacteria as requiredの頭文字を縮合したもので,本来は除湿装置として開発されたものであるが,室内空気無菌化装置として有効であることがわかり,手術室などに設置されるようになったものである.kathabar装置については,長田・神木2)のすぐれた解説がある.この装置の無菌化装置としての効果については,すでに報告2)があるが,この論文では,大阪回生病院において実際にその効果を調べた結果を報告し,同時に分離した落下細菌の種類および薬剤感受性を調べた結果から,術後感染の危険性について論じる.
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