私のくふう
細菌吸着羽根を取り付けた無菌フード
大竹 敬二
1
1八王子医療刑務所臨床検査室
pp.1464
発行日 1971年12月15日
Published Date 1971/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542907466
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私は細菌のために長年病床生活を続け,小さな公害で,人生を曲げさせられたことは残念でなりませんでした.特に細菌を使用する部室の方方は可検物取扱全般に細心の注意が必要で,毎日の作業に慣れと慢性になり,注意はしているものの限度があるのではないかと思われます.呼吸からはいるもの,皮膚に付着し感染源となる細菌など,検査室の設計にも問題がありますが,外気との交流が遮断され他の部室のように,窓,ドアが開放できませんから,検査室の空気もブンゼン燈などの使用も重なって悪くなるばかりで,健康面ではよくないと思います.細菌室で扇風機などの使用は好ましくないといわれ,空調には予算的に不可能な施設が多いように見受けられます.
そこで仕事中ブンゼン燈を使用しながら,炎を利用して検査台上に散乱する細菌を,できるだけ微少に押えることはできないものかと,くふうしてみました.
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