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感受性検査
土屋 俊夫
1
1日大・臨床病理
pp.378
発行日 1970年4月15日
Published Date 1970/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542906757
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1.抗菌性の有無
薬剤が感染微生物に直接作用して,感染症を治療する方法を化学療法といい,この目的に用いられる化学物質を化学療法剤という.化学療法剤の作用は病原微生物の特殊な代謝系に干渉して,微生物の分裂増殖を阻害し,静菌的あるいは殺菌的に働く.抗生物質とは生物が産生する物質で,上記の作用を有するものをいう.
それぞれ抗生剤は,病原体に対する感受性を異にするのが普通である.各抗生剤について,抗菌効果のある菌種とない菌種とに分類したものを抗菌スペクトルといい,薬剤の適応を決めるうえに重要な意味がある.化学療法を行なう場合には,その疾患の病原体を分離し,その病原体に最も適した化定療法剤を選び,合理的な治療を行なうことが必要である.このように,ある病原体に対して薬剤の抗菌性の有無を調べることを感受性検査という.一般に感受性検査のおもな目的は3つに分けられる.
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