技術解説
超音波診断—脳の診断を中心に
堤 裕
1
1東京逓信病院脳神経外科部
pp.137-142
発行日 1970年2月15日
Published Date 1970/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542906691
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はじめに
最近,超音波を用いて各種疾患の診断が行なわれるようになり,しかも頭部疾患診断用としてはきわめて短時日の間にかなりの普及を見ている.本検査法が軽便な装置によって,比較的簡単に疾患のスクリーニングを行ないうるに加えて,激増する頭部外傷患者に対処する,有力な検査法としての諸利点を有するからにほかならない.
もちろん超音波検査は頭蓋内疾患のみならず,循環器系,甲状腺,乳腺,腹部諸臓器,産婦人科関係,眼疾患,果ては四肢の疾患など多岐にわたって応用しうるものであるが,この実用性,診断的価値からみて,頭部疾患を対象とする検査が最も高く評価されているようである.
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