代謝経路と臨床検査・8
ピリミジンの合成と分解
松村 義寛
1
1東女医大・生化学
pp.642-643
発行日 1969年8月15日
Published Date 1969/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542906485
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核酸は塩基としてプリンとピリミジンを含むが,プリン体については前号に掲載したのでピリミジンについて述べる.これもまた,CO2とNH3から合成せられ,分解されるとCO2とNH3とになってしまう.
ピリミジン体は図に示したもののほかに数種あるけれども,量的には小さいので省略した.
デスオキシリボ核酸(DNA)は,細胞核中にあって遺伝形質として中心的役割を果たし,リボ核酸は細胞原形質中にあってメッセンジャーRNA(m-RNA),転移RNA(t-RNA),または可溶性RNA(s-RNA),リボソームRNA(R-RNA)など分子量の著しく異なる群に分かれている.核酸を構成するプリン体はアデニン,グアニンであるが,ピリミジン体はDNAではシトジンとチミン,RNAではウラシルとシトジンであり,糖成分はDNAではデスオキシリボース,RNAではリボースである.
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