技術解説
膿の細菌検査法
永井 吉造
1
,
佐伯 勝男
,
細谷 省吾
,
林 宏
1三恵会服部病院
pp.745-750
発行日 1962年11月15日
Published Date 1962/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542906035
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はじめに
創傷処理方法の進歩,各種抗菌製剤の発達にともない,化膿性疾患は著しく処理しやすくなった。しかしながら,他方では抗菌製剤に対する耐性菌の増加や,ブドウ球菌による病院内感染の問題がある。
適正なる抗生物質や抗菌剤の使用により,これら薬剤に対する耐性菌の発生を減少せしめ,疾患の治癒を早めなければならない。このため膿をはじめ各種細菌検査が必要である。すべての細菌を同定することは不可能であり,その必要もないが,臨床上必要な程度には迅速に検査し,その細菌の性状を明らかにしなければならない。このためには,材料の採取法に注意し,病巣によって多く検出される分布を統計的に知り,培地,培養条件をきめることが大切である。
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