座談会
ディスク法による耐性検査の諸問題
小酒井 望
1
,
徐 慶一郎
2
,
桑原 章吾
3
,
金沢 裕
4
,
天木 一太
5
,
高橋 昭三
6
1順天堂大学臨床病理学教室
2関東逓信病院臨床検査科
3東邦大学微生物学教室
4新潟鉄道病院内科
5日本大学第一内科
6東京大学細菌学教室
pp.530-545
発行日 1962年8月15日
Published Date 1962/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542906002
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高橋 今日はディスク法による耐性検査に関する諸問題というようなテーマでいろいろお話をお伺いしたいと思います。最近の中央検査部の細菌検査室では,現在のところ耐性検査にディスク法の占める割合が非常に大きいと思われます。このディスク法というのは一般細菌に大体適用されているわけですけれども,非常に簡単なために検査が行なわれやすいわけです。そのために非常に多くの薬剤について非常に多くの例数に行なわれるわけですが,簡単にその結果が出るということのために,むしろ乱用されている可能性がありはしないかとそう考えられるのです。ディスク法というものはそれが適正に行なわれれば非常にいいものだと思うのですけれども,検査室というのは言うならば工場のようなものでありますから,手をぬくということも行なわれるのじゃないか,またそういうことが無意識に行なわれているのじゃないかということが考えられるわけです。本日はディスク法の正しいやり方とか,正しい判定の仕方,正しい評価の仕方,そうしたことについて御意見を伺いたいと思います。最初にディスク法というものの歴史といったようなものを簡単にお話しいただきたいのですが。
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