検査法紹介
17-ケトステロイドの簡易定量法
茂手木 皓喜
1
,
牧野 義彰
1
,
山辺 昭代
1
1東大病院中央検査部生化学
pp.423-425
発行日 1962年6月15日
Published Date 1962/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542905982
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I.はじめに
最近の臨床検査法の進歩はめざましいものがあり,中でも簡易検査法の普及は多忙な検査室にとって画期的なものである。また検査法の普及とともに,その方法の標準化が大いに行なわれつつある。しかしホルモン検査法においては未だ検査室ごとにその方法が異なり,また手順が複雑なものが多く,ルーチンで行なうには困難なものが多い。
ここに紹介するのは17-KSを簡易に測定できるといわれるKeto-Kitの二三の検討である。この方法の特徴はミクロの検体で17-KSの水解,抽出および発色の全操作を1本の共栓付ぎ沈殿管で行なうことができる。この原理は塩酸によって水解したものをクロロホルムにより抽出し,エストロゲン,フェノール物質,尿色素等を水酸化ナトリウム溶液にて除き,その蒸発乾固物に17-Keto Reagentを作用し発色させるものである。
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