〈検査室メモ〉
臨床化学分析談話会抄録
北村
,
福田
,
中村
pp.438-440
発行日 1960年7月15日
Published Date 1960/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542905724
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血液化学成分に食餌は影響するか?
生化学的検査のための採血は一般に早朝空腹時とされている。測定値の評価のためには原理的に一定の条件が規定される必要があるが,外来患者などの場合,早朝空腹時という条件を守らせることは案外むずかしく,果して食事をしたためにどのような血液成分の変動が起るものかについては,特定成分を除いて一般的に行われた検討は意外に少い。もちろん,糖や脂質などの変動に対して食餌摂取の影響を見た研究は数多いが,これらも多くは多量の該成分を投与したときの成績であつて,普通の朝食の影響となると案外知られていない。Anninoらはこの問題に結論を与えるために32名の健康人をえらび,日常検査として行われる15項目の化学成分を朝食前後に測定し,統計学的処理を行つてその変動を観察しているので紹介する。
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