技術解説
白血球の超生体染色および墨粒貪喰能試験
宇塚 善郎
1
,
高橋 運三
1
,
大内 栄悦
1
1東北大学医学部
pp.447-456
発行日 1959年8月15日
Published Date 1959/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542905605
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
Ehrlich,Pappenheim以来発達してきた血液細胞の固定染色法は,May-Giemsa染色法によつてその頂にたつし,現代血液学の開花は,その基礎のうえに行われたといつても過言ではない。しかしながらその後の血液学の進歩はこの方法のみでは解釈し得ない多くの問題を惹起せしめるにいたり,細胞の生の機能,形態の観察が重視され,超生体染色法,体相差顕微鏡による細胞研究が盛んに行われるようになつた。しかし,この方法はギムザ染色法に比べてその手技の熟練にやや時間を要することなどから,とかく一般医家からは敬遠されがちである。著者などは年来,超生体染色法を駆使して細胞形態の観察に努めるとともに,白血球機能についても種々の方法を用いてその究明に努めてきたので,自らの経験に基づき,これらの方法につき説明を加えようと思う。
Copyright © 1959, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.