海外紹介
Candida albicansの迅速同定法
渡辺 一郎
1
1三重県立大学医学部附属病院
pp.381
発行日 1958年6月15日
Published Date 1958/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542905479
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
他のCandida属菌に比べて最も病原性の喧ましいCandida albicansの検出を,routineに要求される事が益々多い。
(1)Weld's method (1,2,3):—C. alb. の迅速分離同定を兼ねた簡易法として最も新らしい検査法の1つであつてRoutineに腸内細菌分離に用いるLevine氏のEosin-methylen-blue(E. M. B)培地へ分注時に100γ/ccの割にAureomycineを加えて(10mg/ccのAureo水溶液を作つて置き分注前に之を培地100ccにつき1cc入れて)平板に固めたものへ,被検材料を植えて10%CO2gas中37℃で24〜48時間培養すると—他のCandida属菌はYeast様菌の円いColonyであるのに—本菌に特異の"Spidery" form蜘蛛状のColonyを形成するので直ちにC. alb. と同定出来る。特に病的材料から分離の際,他のCandida属菌と混在する時でもclearcutに鑑別出来るから極めて重宝である。従来のSabouraud's agarやCorn meal agarとの併用が望ましい。
Copyright © 1958, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.