今月の主題 プリオン病とその診断
技術解説
ヒト・プリオンのバイオアッセイ
毛利 資郎
1
Shirou MOHRI
1
1九州大学大学院医学研究院実験動物学
キーワード:
プリオン
,
ヒト化マウス
,
バイオアッセイ
Keyword:
プリオン
,
ヒト化マウス
,
バイオアッセイ
pp.1553-1558
発行日 2002年11月15日
Published Date 2002/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542905281
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「感染性をもつ蛋白質粒子」とはプリオンの定義である.この感染性を検出する唯一の手段がバイオアッセイである.しかし,ヒト・プリオンの動物への伝達は種の壁により,困難であった.種の壁を乗り越えるためにヒト・プリオン蛋白質遺伝子を導入し,ヒト型のプリオン蛋白質を産生するマウスを作製した.このヒト化マウスはヒト・プリオン感染に対して高い感受性を有し,これまで600日以上を要したヒト・プリオンの伝達が150日で可能となった.さらに,脾臓では接種後わずか14日で感染が確認された.
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