特集 超音波検査の技術と臨床
Ⅴ.泌尿器
1.びまん性腎疾患
斉藤 雅人
1
,
橋本 哲也
2
Masahito SAITOH
1
,
Tetsuya HASHIMOTO
2
1明治鍼灸大学泌尿器科学教室
2桃仁会病院泌尿器科
pp.1445-1448
発行日 2001年10月30日
Published Date 2001/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542904953
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はじめに
びまん性腎疾患とは,腎全体にほぼ同じ病変がびまん性に波及している病態で,慢性糸球体腎炎,糖尿病性腎症,ネフローゼ症候群,急性腎不全,腎盂腎炎などが主なものである.これらは腎腫瘍などの限局性1腎疾患と異なり,主として顕微鏡レベルの変化であって巨視的には捉えにくい病変である.したがって超音波検査上特微的な所見に乏しく,あくまで補助診断として用いられるのが実状である.これはCTやMRIといったほかの画像診断法でも同様である.
主なびまん性腎疾患の超音波断層像を以下に供覧する.これらの超音波断層像は,すべて腹臥位で背部から走査して得られたものである.
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