今月の主題 慢性閉塞性肺疾患
話題
慢性閉塞性肺疾患診療のガイドラインの比較検討
石橋 正義
1
,
村上 英毅
1
,
吉田 稔
1
Masayoshi ISHIBASHI
1
,
Hideki MURAKAMI
1
,
Minoru YOSHIDA
1
1福岡大学医学部呼吸器科
キーワード:
肺気腫症
,
COPDガイドライン
,
1秒量
,
吸入ステロイド
,
吸入抗コリン薬
Keyword:
肺気腫症
,
COPDガイドライン
,
1秒量
,
吸入ステロイド
,
吸入抗コリン薬
pp.756-758
発行日 2000年7月15日
Published Date 2000/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542904435
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はじめに
1992年のカナダ胸部学会を初めとして,1995年にアメリカ胸部学会(ATS)およびヨーロッパ呼吸器学会(ERS)から慢性閉塞性肺疾患(COPD)のガイドラインが発表された1,2).さらに1997年にはイギリス胸部学会(BTS)からもCOPD治療のガイドラインが発表され3),1999年には日本呼吸器学会(JRS)からもCOPD診断と治療のためのガイドラインが発表されている4).
ところで日本ではCOPDの概念に相当するのは大多数が肺気腫症であり,不可逆性の閉塞換気障害を伴う慢性気管支炎は欧米と比較して明らかに少ないといえる.このような背景を考慮し日本のガイドラインの独自性を踏まえたうえで,本稿では各国のCOPDガイドラインの比較を,主に重症度と治療を中心に述べる.
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