今月の主題 微生物培養検査のサンプリング
各論―サンプリングの実際
無菌であるべき検体
3.穿刺液
小林 芳夫
1
Yoshio KOBAYASHI
1
1慶應義塾大学医学部中央臨床検査部
キーワード:
偏性嫌気性菌
,
嫌気性培養
,
切開排膿
Keyword:
偏性嫌気性菌
,
嫌気性培養
,
切開排膿
pp.495-498
発行日 2000年5月15日
Published Date 2000/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542904382
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穿刺して採取する検体には日常しばしば遭遇する検体としては皮下膿瘍に代表される非解放性膿瘍,関節液および胸水である.これらを穿刺採取に当たって共通に注意すべきは穿刺部位の皮膚常在菌の混入をさける.すなわち,厳重な無菌的処置が要求される,と同時に存在する細菌を必ず検出する,false negative (偽陰性)を避けるように培養検査を行う,すなわち偏性嫌気性菌の検出を見逃してはならない,偏性嫌気性菌は空気に触れると死滅して発育しないため特殊な輸送用機器が必要とされまた培養には,特殊な培地が必要とされる.日本臨床微生物学会の嫌気性菌検査マニュアルに従って検査を行えばこの目的は達せられる.
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