今月の主題 質量分析―新しい臨床検査への展開
総論・LC (GC,MS)-MSの基礎
質量分析装置・その原理と構造
辻 哲
1
,
片山 善章
1
Tetsu TSUJI
1
,
Yoshiaki KATAYAMA
1
1国立循環器病センター臨床検査部
キーワード:
質量分析
,
四重極型質量分析器
,
飛行時間型質量分析器
,
イオン化
Keyword:
質量分析
,
四重極型質量分析器
,
飛行時間型質量分析器
,
イオン化
pp.9-16
発行日 2000年1月15日
Published Date 2000/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542904287
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質量分析装置(MS)の構造と原理について,二重収束磁場型,四重極型および飛行時間型の三種類の装置を取り上げて解説した.それぞれの型にはさまざまなイオン化法との組み合わせが存在するが,二重収束磁場型では代表的なソフトイオン化法の1つである高速粒子衝突イオン化法を例示した.飛行時間型では,現在この型に最適な方法と考えられているマトリックス支援レーザー脱離イオン化法を紹介した.クロマトグラフィーとMSの結合では,インターフェイスの構造とそれに組み合わされるイオン化法について紹介した.ガスクロマトグラフィー/MSでは古い歴史を持つ電子イオン化法を,高速液体クロマトグラフィー/MSでは特にこの目的のために開発された方法の1つであるエレクトロスプレーイオン化法を取り上げた.最後に,四重極型質量分離部を直列に二基つないだ装置を例にしてMS/MSの手法を簡単に紹介した.
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