今月の主題 標準物質
総説
生物学的製剤における国際標準物質の動向
菅原 孝雄
1
,
伊藤 喜久
2
Takao SUGAIIARA
1
,
Yoshihisa ITOH
2
1東洋公衆衛生学院
2自治医科大学臨床病理学
キーワード:
血漿蛋白標準品
,
国際標準品
,
国内標準品
,
CRM 470/RPPHS
Keyword:
血漿蛋白標準品
,
国際標準品
,
国内標準品
,
CRM 470/RPPHS
pp.1608-1612
発行日 1997年11月15日
Published Date 1997/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542903561
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抗原抗体反応を利用した免疫学的診断法は,感度・特異性ともに優れていることから,感染症の診断や腫瘍マーカーの検出など,数多く使用されている.これらの検査試薬は,診断用生物学的製剤とも呼ばれ,体外診断薬に属している.
診断試薬の品質管理は,製品のガイドライン,GMP (適正製造規範)なども必要であるが,標準物質による性能の確保が最も重要と考えられる.免疫学的な診断試薬の標準品は,国際的にはWHOが中心となり,世界規模で供給してきた.また最近は国際臨床化学連合(IFCC)の血漿蛋白標準品CRM 470/RPPHSが用いられるようになってきた.国内的には,AFP,CRP,免疫グロブリン(GAM),ASO,HBsが作製され,国立感染症研究所から交付されてきたが,CRM470との関連で,交付できるのはAFP, ASO, HBs抗原のみとなっている.
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