シリーズ最新医学講座―遺伝子診断 Technology編
パルスフィールドゲル電気泳動法
大原 智子
1
,
伊藤 喜久
1
Tomoko OHARA
1
,
Yoshihisa ITOH
1
1自治医科大学臨床病理学
キーワード:
パルスフィールド電気泳動法
,
遺伝子解析
,
メチシリン耐性黄色ブドウ球菌
,
MRSA
Keyword:
パルスフィールド電気泳動法
,
遺伝子解析
,
メチシリン耐性黄色ブドウ球菌
,
MRSA
pp.1191-1196
発行日 1996年10月15日
Published Date 1996/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542903050
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はじめに
パルスフィールドゲル電気泳動(pulsed-field gelelectrophoresis;PFGE)★ とは,電場の方向転換を繰り返すことにより巨大DNA分子を分離する技術である.通常のアガロース電気泳動が20kb (kb:キロベース,103塩基)以下に対し,PFGEでは2Mb(Mb:メガベース,106塩基)に及ぶDNA分子を分離できる.その対象は細菌,酵母からヒトに至るまでの多くの生物や培養細胞のDNAのみならず,蛋白や多糖体にも広範囲に応用されている.本稿ではPFGE法の基本的原理・操作法について,われわれが実際に行っているメチシリン耐性ブドウ球菌(methicillin-resis-tant Staphylococcus aureus;MRSA)のDNA解析を一例に解説する.
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