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研究
O型赤血球を利用したABO不適合同種骨髄移植後のレシピエント血清中ABH血液型物質の解析
Analysis of Serum ABH Antigens Using O type Erythrocytes in Recipients after ABO-Incompatible Allogeneic Bone Marrow Transplantation
岸野 光司
1
,
室井 一男
1,2
,
中木 陽子
1
,
永嶋 貴博
1,2
,
山本 千鶴
1,2
,
岩本 禎彦
3
,
小澤 敬也
1,2
Koji KISHINO
1
,
Kazuo MUROI
1,2
,
Yoko NAKAKI
1
,
Takahiro NAGASHIMA
1,2
,
Chizuru YAMAMOTO
1,2
,
Sadahiko IWAMOTO
3
,
Keiya OZAWA
1,2
1自治医科大学附属病院輸血・細胞移植部
2自治医科大学附属病院血液科
3自治医科大学法医学・人類遺伝学
キーワード:
同種骨髄移植
,
ABO血液型不適合
,
血液型物質
,
ABO遺伝子型
,
抗体吸着解離試験
Keyword:
同種骨髄移植
,
ABO血液型不適合
,
血液型物質
,
ABO遺伝子型
,
抗体吸着解離試験
pp.817-821
発行日 2003年7月15日
Published Date 2003/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542101094
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〔SUMMARY〕 ABO血液型不適合同種骨髄移植(BMT)を受け長期間(97~569日)経過した4例で,血清中ABH血液型物質の解析を行った.BMT後レシピエントの末梢血単核球のABO遺伝子型は,完全にドナー型に変換されることをpolymerase chain reaction with sequence specific primers(PCR-SSP)を用いて確認した.健常人のO型赤血球に,レシピエント血清中のABH血液型物質を吸着させた後,高感度の抗体吸着解離試験を用い血清中のAおよびB型物質の存在を測定した.BMT後,どの観察時点においてもレシピエント由来の血液型物質の存在が示唆された.BMT後においても,非血液細胞より分泌されるレシピエント由来のAまたはB型物質が血清中に存在し,これらの型物質がドナー由来の成熟赤血球表面に吸着する可能性が考えられた.
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