今月の主題 ニューロパチーの臨床検査
話題
ニューロパチーとsympathetic skin response (SSR)
横田 隆徳
1
Takanori YOKOTA
1
1東京医科歯科大学医学部神経内科
キーワード:
sympathetic skin response
,
C-fiber
,
交感神経
Keyword:
sympathetic skin response
,
C-fiber
,
交感神経
pp.808-810
発行日 1996年7月15日
Published Date 1996/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542902970
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1.はじめに
1888年にフランスの臨床家Féréが痛みの後に皮膚抵抗が低下することを発見して以来,この現象は"galvanic skin response;GSR"の名称で広く用いられている.GSRは交感神経系の生理学的研究に用いられる一方,これが外因性の刺激だけでなく,内因性の精神的動揺でも大きく変化することから心理学,精神科領域で応用されてきた.
1984年,Shahaniら1)は,末梢神経に電気刺激を加えた後,手掌―手背間に生じる電位変化を交感神経皮膚反応(sympathetic skin response;SSR)と名づけ,初めて交感神経節後無髄線維の評価法として臨床応用した.さらに,1985年,Knezevic and Bajadaはほぼ同様の現象をpe-ripheral autonomic surface potentialとして報告した2).
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