今月の主題 心筋梗塞の生化学的マーカー
心筋構造蛋白の臨床検査〔各論〕
トロポニンT
清野 精彦
1
,
富田 喜文
1
,
星野 公彦
1
,
子島 潤
2
,
高野 照夫
2
,
説田 浩一
3
Yoshihiko SEINO
1
,
Yoshifumi TOMITA
1
,
Kimihiko HOSINO
1
,
Jun NEJIMA
2
,
Teruo TAKANO
2
,
Koichi SETSUTA
3
1日本医科大学第一内科
2日本医科大学附属病院集中治療室
3海老名総合病院循環器センター
キーワード:
トロポニンT
,
急性心筋梗塞
,
不安定狭心症
,
再灌流療法
,
迅速判定法
Keyword:
トロポニンT
,
急性心筋梗塞
,
不安定狭心症
,
再灌流療法
,
迅速判定法
pp.559-564
発行日 1996年5月15日
Published Date 1996/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542902913
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
心筋トロポニンTは,心筋細胞内で筋原線維に94%,細胞質可溶性分画に6%と特徴的な分布をしていることから,その遊出動態を分析することにより種々の心筋傷害の病態生理を分析することが可能である.本稿では急性心筋梗塞の早期診断,再灌流療法の評価,不安定狭心症における心事故発症の早期予知などについてレビューする.さらに特異性と鋭敏性を向上した第二世代のELISA測定系,スティック上で末梢血をそのまま滴下して異常値を判定できる迅速判定法などの有用性についても述べる.〔臨床検査 40:559-564,1996〕
Copyright © 1996, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.