Japanese
English
研究
当院で経験したまれな感染症の2症例―マンソン住血吸虫症と大複殖門条虫症
Two Case Reports of a Schistosoma mansoni and a Diplogonoporus grandis infection
宇田川 郁子
1
,
甲田 雅一
1
,
福原 淳子
1
,
竹内 美香
1
,
蓮沼 剛
2
,
松崎 廣子
1
Ikuko UDAGAWA
1
,
Masakazu KOUDA
1
,
Junko FUKUHARA
1
,
Mika TAKEUCHI
1
,
Takeshi HASUNUMA
2
,
Hiroko MATSUZAKI
1
1東京警察病院中央検査部第一部
2東京警察病院内科
1Department of Central Clinical Laboratories, Tokyo Metropolitan Police Hospital
2Department of Internal Medicine, Tokyo Metropolitan Police Hospital
キーワード:
寄生虫感染症
,
マンソン住血吸虫
,
大複殖門条虫
Keyword:
寄生虫感染症
,
マンソン住血吸虫
,
大複殖門条虫
pp.365-367
発行日 1996年3月15日
Published Date 1996/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542902871
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本邦ではまれな感染症である,マンソン住血吸虫症の1例と大複殖門条虫症の1例を経験した.前者は,糖尿病で入院中に実施した便虫卵検査から虫卵を検出したもので,患者の生活歴から,感染した虫体は患者体内で,15年以上生存していたと考えられた.後者は,西日本沿岸地域を主流行地とする日本特有の条虫症であるが,報告例は全国で過去約200例しかなく,東京では過去2例で本症例が3例目である.現在では交通手段が発達しており,このような感染症に遭遇する機会は増加するものと思われる.したがってこのような感染症の存在についても念頭に置き,検査を進めてゆくことが大切である.
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