技術解説
ケーラー照明法
上野 正
1
1日本光学工業株式会社第2設計部
pp.251-255
発行日 1962年4月15日
Published Date 1962/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542905953
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最近顕微鏡においてケーラー照明ということが盛んに言われるようになった。また外国の高級顕微鏡も照明装置を内蔵して,ケーラー照明方式を採用していることを宣伝しているようである。しかしこの方法は遠く1893年ドイツのAugust Köhlerによって提案された照明法で新しいものではない。金属顕微鏡においてはこの方法によらなければ,全く観察に耐えないので,かなり前から実施されている。生物顕微鏡方面では最近やっと実用化されるようになったのは,恐らく顕微鏡写真が普及されてきたためと考えられる。事実顕微鏡写真はこの照明法を使用して初めてすぐれたものが得られる。
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