特集 免疫組織・細胞化学検査
基礎と技術
6.染色法
2)蛍光抗体法
浦田 洋二
1
,
小西 英一
1
,
村田 晋一
1
,
芦原 司
1
Youji URATA
1
,
Eiichi KOMSHI
1
,
Shin-ichi MURATA
1
,
Tsukasa ASHIHARA
1
1京都府立医科大学第1病理学教室
pp.35-38
発行日 1995年10月30日
Published Date 1995/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542902658
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はじめに
細胞内の分子に対する特異的な蛍光染色標本は,解像度とS/N比が高く,適切なフィルターを用いれば多重染色した場合でも極めて分別性が高いという優れた特性を持っている.また,蛍光標識は生化学的特異性を得やすく,その蛍光強度は一般的に物質の量に比例するため,蛍光画像を定量的に取り扱うことが可能である.
蛍光染色標本のこのような特性はデジタル信号処理技術に適しているため,現代の技術革新(高感度CCDカメラ,共焦点レーザー顕微鏡,フローサイトメトリーなどの光学的技術の発達とコンピュータや画像処理技術などの発達)を背景として,蛍光組織細胞化学は細胞解析技術の新たな可能性につながり,今やその新時代が訪れている1).
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